和食
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「なにもなくて、すいません」。
食べ歩き「なにもなくて、すいません」。 食後に料理の感動を伝えると、酒井さんはそう言われて、申し訳なさそうな顔をされた。 いや違う。 かつての弟弟子で、一緒に「招……
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初めて食べた。
食べ歩き長く生きてきても、食い意地を張り巡らして、あらゆるものを食べてきても、初めて出会うものがある。 それもシンプルで身近なものなのに、初めてであでうものがあるから……
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焼きおにぎりの不思議
食べ歩き焼きおにぎりは誰がいつ考えたのだろう。 一説によれば17世紀に「焼飯」としてその作り方が記されているという。 おにぎりを「焼く」というのは、コペルニクス的転……
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どうにも酢の物が好きなもので。
食べ歩き , 寄稿記事酢の物はけなげである。 主役を張る気もなく、脇役に徹して、どこまでもさりげない。 その一方で自らの役目はわきまえていて、記憶の片隅に存在を記す。 例えば会席の……
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「辻留」精進 8月
食べ歩き向付 非常に珍しいお向です 大徳寺麩 白酢 豆腐、ねりゴマ、酢、醤油 花穂紫蘇 雷干 器 魯山人 織部の菊皿(お彼岸にちなんで) 椀盛 ……
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どの客も「まぐろぶつ」
食べ歩き「まぐろ」。 錦糸町「三四郎」では、どの客も座るなり、「まぐろぶつ」を頼む。 そして好みの酒を頼み、次に発する言葉は、「くりから」である。 長年の通いで、……
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どうしてこんな店が、東京にはないのだろう。
食べ歩きどうしてこんな店が、東京にはないのだろう。 お邪魔するたびに思う。 特別に珍しいものがあるわけではない。 独創的でもない。 うにやらキャビアやらトリュフ……
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心根。
食べ歩き「心根」の料理は、てらいがない。 高槻から車で1時間弱の山奥で、築100年の古民家を改築した店は、山で採れたものを素直に味わってもらおうという思いだけが、満ち……
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辻留の夏 素麺
食べ歩き辻留の夏 素麺をいただいた。 淡いながらも旨味の品格があるつゆに、素麺をつけて手繰る。 つるるるっ。 冷たい糸が唇をすり抜け、吸い込まれていく。 喉が……
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脂は甘い余韻だけを残して、酢飯と舞い、消えていった。
食べ歩きイサキである。 噛めば、大群にて猛速度で泳ぐこの磯魚が育んだ凛々しい筋肉に、歯が包まれる。 クリッ。 音が立つかのような歯ごたえの中から、みっちりと身につ……
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