LARGENT12/2

食べ歩き ,

銀座ラルジェント

銀座四丁目の真ん中、日産ビルの7階で、元ティエリー・マルクスがあった場所に12月11日開店したのが、「ラルジェント」である。西麻布「クローニー」の小澤氏がプロデュース、一つ星をとったシェフ「スブリム」の加藤順一氏がシェフを務める。日本の食材を使い、パリ、コペンハーゲンで修行されたシェフが、世界に発信できる料理を目指す。料理は10皿のディナーが15000円、ペアリング入れ25000円。

★鳥取 甘エビとパセリのジュレ 静岡産キャビア。甘えびをパセリのジュレで半球体に包んで、キャビアを乗せたアミューズ。パセリの苦味が甘エビの甘みと響く。

★青森  菊芋。素直な美味しさ。菊芋は中をくり抜いてトリュフと合わせピューレに。外はカリッと焼いている。

★北海道  十勝ハーブ牛のタルタル、 メイプル風味のチュイルで挟んで。

★富山 氷見寒鰤。ワサビパウダー リンゴホタテのジュとバターミルク、ディルオイルのソース。旨味や香りが爽やかなソースと脂が乗ったブリを合わせるというモダン北欧的な料理のアプローチが面白い。

★富士宮 発酵マッシュルーム。

温泉卵、発酵マッシュルームと生マッシュルームにマッシュルームスープを注いだ皿。加藤氏の「スブリム」時代からのスペシャリテ。旨味がたっぷり溢れるスープに微発酵マッシュルームの酸味が光を刺す。

★岩手 蝦夷鮑。鮑は、昆布とコニャックで蒸し 肝と発酵バターのソース 上におかひじきのフリット。肝の風味をまとった柔らかな鮑におかひじきの食感が対比して楽しい

★静岡 伊勢海老。バターで泳がして加熱したしなやかな身に甘みをたたえた伊勢海老である。添えたバターナッツ南瓜のピクルスをあわされば、途端に色気が増し、旨味が深まっていく。

★北海道 熟成蝦夷鹿はフランス料理王道のパイ仕立てで。鹿のジュと赤ワインによる深みのあるソースが、しみじみと美味しい。

★青森 初恋グリーンを使ったデセール。オゼイユのグラニテ、エルダーフラワーのゼリー 、グラニースミスのジュレを合わせて、香りと酸味の重層が響き合う素晴らしきデザート

★熊本薔薇竹炭のメレンゲ 薔薇の

のアイス。酸味の喜び。

十勝ミルクサワードゥブレッドに添えられる、自家製バターも素晴らしい。