食べ歩き
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小田原「杵吉」
今夜も「杵吉」の夜は更けていく。
食べ歩き「私が作ると辛くなっちゃうんだけどね」。 そう言って女将さんは、わさび菜の煮物を出された。 一筋食べると、煮汁の甘みから辛味がツンとにじみ出て、鼻に抜ける。 ……
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紀尾井町「トレーダーヴィックス」
「マレー風海鮮ZEMB麺焼きそば」。
食べ歩き焼きそば好きである。 明確な理由はわからないが、味が絡みついた麺が、唇を過ぎ、舌の上に吸い込まれていく瞬間に、たまらない恍惚を感じてしまう。 一本一……
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鳥取「かに吉」
お母ちゃんが作った寒天。
食べ歩きお母ちゃんが作った寒天は、海の味がする。 食べていくと、次第に海の底に引きずり込まれ、体が清められていく。 きな粉や蜜に負けない、自然のしぶとさがあった。……
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鳥取「御免」
ホルモンそばを食べなきゃ帰れん。
食べ歩きホルモンが雄叫び上げる。 ジュッ、ジュワァワァッ。 ホルモンが、悶え踊りながら、湯気を上げる。 ここは泣く子も黙る、ホルモンそばの「御免」だぁ。 おばちゃん、お……
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静岡県 藪蕎麦 宮本
チョットだけつけてね。
食べ歩き「チョットだけつけてね。辛いですから」 老婦は、せいろ蕎麦を運ぶたびに言われた。 年の頃は70代後半だろうか。 品のあるおばあさんである。 せいろも手挽き蕎麦……
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辻留」3/12
食べ歩き辻留」3/12 玄関は、岸田夏子「さくら」。 お軸は、東山魁夷の「あけぼの」。 春はあけぼのと、春に向けて軸先を修理して返ってきて作品だという。 書は、鶯が鳴く……
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静岡「シンプルズ」
泳ぐ姿が、まぶたの裏に浮かんでくる。
食べ歩きそれは生きていた。 とうの昔に死んでいるのに、生きていた。 他の魚料理とは違う、生体反応が伝わってきたのである。 食べて目を閉じると、その魚たちが生き、餌を食……
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「人形町今半」
「ふわたまご飯」の作り方
食べ歩き「人形町今半」流「ふわたまご飯」の作り方 元々は店の人が食べていたものだったという。 「締めに美味しい食べ方があるんだよね」と言って、副社長の高岡さんが自ら……
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日本料理かんだ
食べ歩き日本料理かんだ3/11 十三年間三つ星を取り続ける「日本料理かんだ」が、2/21元麻布より港区愛宕1-1-1 虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー 1Fに移転し……
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虎ノ門「日本料理 かんだ」
キャビアとフグとゴマ。
食べ歩き「キャビアはフタを開けるだけなので、僕は使いません」と、言われたシェフがいた。 確かにその通りである、 だがだからこそ使い方を考えなくてはいけない。 この店で……
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