東京とんかつ会議210殿堂入り審議 紀尾井町「洋食ひとみ」
【肉3油3衣3キャベツ2ソース3ご飯3味噌汁2お新香3特記なし合計22点】各項目3点満点特記1点総計25点満点
味が濃い。リブロースかつ(5380円)である。とんかつを一切れ掴んで噛むと、途端に豚肉の甘みが湧き出る。濃密なうまみがあって喉を鳴らす。油切れも良く、網に置かれた下綿の衣もカリッとしている。
また脂も均一に火が通っていて、リブロースという部位ならではの肉に射しこんだ脂も、ふわりと溶けて、甘い香りを立てる。
高価だが、とんかつを食べる醍醐味に溢れているといえよう。添えられるのは、ピンクソルト、ガーリック塩、オリーブオイル、トリュフバター、ソース。
塩で肉の甘みが生きるのは当然ながら、脂身にガーリック塩をつけても面白い。またソースは香りよく、甘すぎず、肉を生かし、ご飯を恋しくさせる。
ご飯は香り高く、キャベツもみずみずしく、充実したおしんこ類も上出来である。ただしキャベツにはドレッシングがかけられて出てくるので、別添えにして、好みでドレッシングをかけるなどした方が、よりキャベツが生きると思う。
今回は限定サービスとんかつから、ヒレかつ(2780円)も頼んでみた。一口カツで、最近では見かけないあげ方だが、やはりヒレカツはこの姿の方が美味しいと思う。