京都「なかひがし」 僕は君を欲していたんだ。 2021.12.19 食べ歩き , 和食 , 割烹 , 京都 , 山菜 筍 , キノコ , しる汁物 Tweet 白味噌の甘みが、凍えた舌を抱きしめる。 喉に落ちいく汁は、隅々へと染み渡り、体をゆっくり溶かしていく。 猪口茸のぬめりが唇を舐め、日野菜の香りが鼻に抜ける。 年末に行われる、火の用心周りの拍子木に見立てた日野菜の茎が、シャクツと弾け、辛味を覗かせる。 次第に温まっていく心を感じながら言ってみる。 「ありがとう。僕は君を欲していたんだ」。 冬に最もいただきたい、日野菜と茸の白味噌椀。 京都「なかひがし」