<ブルックリンの人しか食べていないシリーズVOL1>

食べ歩き ,

  • Brisket

  • Pulled pork

  • Spare ribs

  • Collard greens w.smorked pork shoulder

  • Back yard potato salad

  • Texas style queso mac cheese

  • corn bread

  • BBQソースや甘くて辛いSWEET&HOTソース

<ブルックリンの人しか食べていない(たぶん)シリーズVOL1>

ブルックリンの南端、海沿いのレッドフックは、交通の便が悪い。
地下鉄もバスの駅も遠く、車で来ることしか叶わない立地である。
そこに
「HOMETOWN BAR B QUE」はあった。
お客は、観光客なし。地元民のみである。
肉類はすでに焼き上げてあり、好きな部位を2/1ポンド、つまり227g単位で注文する。
注文すると、全身ブリスケみたいないかついお兄ちゃんが塊から切り分け、適当に計り、トレイに載せる確かに迅速で、ファーストフードだが、2/1ポンドは約17〜2000円ほどで、サイドもつければ、2500円ほどになる、高級ファーストフードなのである。
だが味はそれほど過剰ではない。
例えばスペアリブは、あの甘い味を想像するが、下味は抑えられていて、豚のコラーゲンの甘みがわかる味付けである。
ただし他のアメリカ人は、BBQソースや甘くて辛いSWEET&HOTソースをガバガバとかけられていたが。
やはりアメリカ料理は、良い意味で汚した方が、迫力が出るのだな。
さて食べたものは、以下の通り。
「Brisket」牛脂が多くなく、脂もきれい。「Pulled pork」引きちぎった豚肉。なぜアメリカ人は、ステーキのような塊を噛むことも好きながら、こういう食べやすいものも好むのだろうか?
「Spare ribs」体躯が大きいのだろう。日本の豚より若干長い。
サイド
「Collard greens w.smorked pork shoulder」南部の黒人のソウルフードだったという、分厚く固い青菜のクタクタ煮込み。アブラナ科の植物のようで、キャベツを硬くしてカツオ菜やケールの苦味などが加わった味わい。
燻製豚肩肉と煮込んであり、かなり長時間煮込んであるというのに手強い。
しかし噛んでいくと、その土のような香りと渋みの向こうに、ほのかな甘い滋味が少し出てくる。

ううむ。これはいい。
「Back yard potato salad」ポテサラ学会会長としては頼まざるを得ない。つまりこれは、冷製の酸っぱいマッシュポテトなのであった。
「corn bread」メープルシロップを塗ってある。コーンブレッドの素朴さと、甘みの対比がいい。饒舌な人の中にいる寡黙な人といった風情。
「Texas style queso mac cheese」子供達がみんな大好きという、マカロニとチーズ、つまり柔らかい糖質と油脂という、人間の本能に訴える料理である。

星付きレストランもいいが、こういう愛される地元食文化を識るのもいいな