心から楽しい。
創造する者たちが、そう感じながら何かを生み出しているときは、必ず受け手にもその心が伝播する。
人間として、人間が持つ限りない可能性が発揮される興奮と、新たな天体を見つけ出す喜びを共有する。
以前音楽の仕事をしていた時に、何度かそういう場面に、遭遇した。
先日行われた、「MONDO」宮木シェフと「Renge」西岡シェフのコラボレーションがそうだった。
二人のシェフが、交互にそれぞれの料理を出すコラボは、よくある。
だがその日の各皿は、どちらかが作ったのではなく、比重の重さはそれぞれに違うものの、すべて共作だった。
まず、メニューがいい。
腸詰、酸辣湯 カルボナーラ、焼き餃子、春巻、アクアパッツァ、麻婆豆腐、乞食鶏、TKP、杏仁豆腐とマチェドニアと、乞食鶏とTKPをのぞけば、、だれもが知っている、中国料理とイタリア料理の、度定番である。
この度定番が、どのように変身して、我々の期待と想像を裏切ってくれるのか。
次に食材の一部か、並べられた。
ブルゴーニュの黒トリュフに、4キロアップのフグからとった巨大な白子、作りたての豆花、桂魚などである。
果たして白子は麻婆豆腐に使うのかなあ、トリュフはどこだろうか、ううむ、想像が膨らむ。
結果は、驚愕と歓喜の連続であった。
どの料理も、その基本を外れることはない。
焼き餃子は焼き餃子であり、カルボナーラはカルボナーラであり、麻婆豆腐は、まごう事なき麻婆豆腐なのだが、どれも今まで出会ったことのない手法と食材で構成された美味だった。
料理とは、天空の彼方まで自由であり、我々の幸せはつきることがない。
まさにその事実が証明された夜だった。
その一部の料理は、後ほどFBにて。
すべての料理も、別コラムを参照してください