、京橋「雲楼」西麻布「翠園」共に閉店

<五目焼きそばの憂鬱と快楽>その1

食べ歩き ,

 

大好物である、五目焼きそばの白菜が許せない。

「五目」と、謳っているのに、やたら白菜だけが多い五目焼きそばが、世の中に蔓延しているからである。

これは明らかに、嵩増し要員にほかならない。

白菜は嫌いではないし、白菜に罪はないのに不憫である。

大抵の場合、エビ、イカ、豚肉が二枚で、あとは椎茸とさやいんげん、キクラゲなどだろう。

それではボリューム感がでない。

そのため白菜をたっぷりと入れる。

それならタンパク質を減らして、「白菜焼きそば」と命名してほしい。

仮に五目焼きそばを注文して、白菜ましまし焼きそばが出てきたとしよう。

その場合僕は、全体のバランスを整えるため、白菜を半分以上先に食べてから食べ始める。

そうしないと、最後に大量に白菜が余るか、他の具の合間に白菜を2枚くらい食べないと、バランスが取れないからである。

先に白菜だけを食べるわびしい気持ちを、考えて見てください。

だから白菜だけを何枚か食べて、なかったことにする。

一旦記憶から消してから、焼きそばを食べるのである。

 

次に柔焼きそばか硬焼きそばかと言う問題がある。

好みでは、断然柔らかである。

あの細麺のあられ的に揚げたやつに、どうも魅力を感じない。

どこか重さがあって、長崎ちゃんぽんにおける極細揚げ麺ならおいしいが、一般的揚げ麺は好きではない。

なぜか損をした感じがする。

一方柔らか麺も、ただ使いましたというのはいけない。

町中華なら許そう。

しかし高級中華料理店ではありえない。

しっかりと、両面を焼いてだしてほしい。

カリリとした麺と柔らか麺の対比、焼かれた硬い麺が食べ進んでいくと、次第に身を崩し、柔らか硬い麺になっていく。

その情緒がいい。

 

かくして好物だけにうるさい。

大好きな店は、かつて原宿にあった「福禄寿」の肉焼きそばである。

野菜類やエビイカの他に、豚肉、鶏肉、豚マメ、豚レバー、豚ガツ、豚ハツが入っていた。

その多彩な食感に惹かれて、おそらく100回は食べている。

今は頼めば、青山「シャンウェイ」で作ってくれるかもしれない。

最初は素のままで食べ、酢をかけ、辛子をつけ、時には豆板醤をつけた。

ちなみに辛子を加える時は、焼きそばの上に辛子を置き、その上から酢をかけて辛子酢風にしてから混ぜるとうまい。

 

実はそんな中で、先日、新たな理想型に出会った。

その話は次回。

 

写真1枚目は、典型的な白菜ましまし「五目焼きそば」、どことはいいません。

2枚目は かつての「福禄寿」の焼きそばと同じ系列だった、京橋「雲楼」の焼きそば(閉店)

3枚目は 麺の焼き具合完璧な西麻布「翠園」の焼きそば(閉店)