4月の無茶振り

食べ歩き ,

4月の会へ、今回の奥野シェフへの無茶振りは以下だった。
1ウドのパスタ
2グリンピースとパンチェッタの煮込み
3メバルの煮付け
4かなわのカキフライ
5数秒加熱した鳥貝。
6ピスタチオのリゾット エビを入れても
7仔羊もも肉のロースト
8トルタバスクアリーナ
9筍と青海苔のフリット
10春巻
11いちごとブラッター
2,4,6,7,11は無茶振りではない。
だがそれもまた予想を超えてくるのだった。
中でも特に印象に残った4皿を紹介したい
★春巻 
なんとイワシの春巻きである。
中にはイワシと野菜 水茄子とグリーンカレーが納められていた
揚げるのではなく、蒸すイメージで加熱されたイワシは、優しく血合いのえぐみもない。
そこに野菜と水茄子が寄り添い、グリーンカレーの甘みと香りがアクセントする。
不思議なのは、新作ではなくて、以前からあって定直しているかのような春マイ料理としての馴染み方、自然があることである。
★ピスタチオのリゾット
ピスタチオのリゾットにエビを合わせたものを以前他店にて食べたことがあり、リクエストした。
だがエビはビスクとなっているではないか。
甲殻類の旨みを吸った米は、それだけで至上の味わいだが、そこへデユカピスタチオが甘い香りを漂わせ、さらにバイマックルーオイルがほんのり漂って、心を掴む、
この組み合わせが見事
★メバルの煮付け
ホタルイカを炒めて炒めて、メバルの骨入れて焦げるくらいまで炒めて、水とトマトピュレにしたソースで、メバルを煮つけてある。
脇には硬く茹でした新じゃがいもが添えられる。
ホタルイカとメバル骨出しのスープの旨味が深い。
その中で、メバルの身がホロリと崩れる。
これはこんな量ではなく、もっとたくさん食べたい
微かに香るマジョラムもいい。
★ウドのパスタ 
淡いウドの味で穏やかに作るのかなと思っていたが違った。
食べると、カルダモンの香りの爆弾が弾ける。
その生薬的な刺激が淡いウドの風味と合う
その刺激が、逆にウドのはかなさを生かしている。