鵜野さんは香り使いが精妙で

食べ歩き ,

鵜野さんは、香り使いが精妙で、食欲をくすぐり、食材の違う面を見せて魅了する。
フィレンツェのモツ煮込み、ランプレドットをパニーニに挟んだ名物サンドをアレンジしたパイは、ほの甘いトリッパ滋味に満ちて、もうそれだけで顔が崩れるのに、オレンジの香りが微かに効かせ、その甘い香りがトリッパの甘みと共鳴して、僕らを溌剌とした気分にしながら、笑い声を生むのであった。。
オマールとパパルデッレは、シコッとした似た者同士の食感が楽しく、オマールの出汁と合わせたトマトソースに効かせたのは、バイマックルーの香り。
「イタリア人が作った海老チリです」とは、鵜野さんのジョークで、バイマックルーのエキッゾチックがほの甘いオマールを、ちょっとエッチに持ち上げる。
「イルマンジャーレ」にて。

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