荒木町「たまる」

自然と歩む。

店の休みの日に朝から夕方まで、常に出来上がる瞬間を見つつ、炊き上げた白小豆と、丹念に作った寒天、そしてこれも自家製の黒蜜。
小豆は豆の香りが甘みに溶け込んで優しい気分にさせ、そこへ寒天の潮の香りがたなびいて、奥底が見えぬ黒蜜のコクがからんで、至上の喜びを運んでくる。
しかしそこには、微塵の自我もこちようもなく、ただただ自然と歩む丸みがあった。

荒木町「たまる」にて