毎日でも通っちゃう。 毎晩呑んだくれちゃう。

食べ歩き ,

こんな店が欲しかった。
毎日でも、通っちゃう。
毎晩呑んだくれちゃう。
虎ノ門横丁ポップアップに昨夜から出現した「おがわはな食堂」である。
目利きの魚卸の小川さんが選んだ魚を、江戸料理研究家のうすいはなこさんが酒が恋しくなる料理にし、富山から来た酒師範の坂井さんが厳選した日本酒を燗づける。
そして肴たちが、酒飲み心をチクチク突いてくる。
カンパチは旨味があって、インドマグロの中トロは、きれいな脂が乗っている。
ツマはみずみずしい大根の棒切りで、脂が乗ったマグロに合わせて、細ヅマではないところが、にくいねえ。
続いて、マメアジ、ウルメイワシ、金貨湾沖鯖の干物ときやがった。
こんちきしょう。どれも「酒を飲めえ」煽るじやねえか。
七本槍のぬる燗に、ウルメイワシを漬けてやったら、「いい酒だねえ」と、笑ってる。
玉子焼きも数の子も、こっくりと甘辛い江戸風味付けで、これまた酒が進んで困っちゃう。
胡麻和え頼めば、煎りたて擦りたてでその香りが芹を奮い立たせるのだな。
柳葉魚の上干は、腹と背中の味の違いが確かにあって、干されているのに、生命感を感じてしまう。
ああ、まだまだ書きたいことはあるなれど、これ以上書くと、また行きたくなっちゃうから、筆をおこう。
また春にお願いします。
切に切にお願います。