那覇BACAR

最短距離で食べなくてはいけない料理。

食べ歩き ,

ピッツァは、最短距離で食べなくてはいけない。
理想を言うなら、窯の出口で待ち構え、焼きあがったやつを直ちに食べたい。
でも今夜は、窯の目の前に座り、数秒で運ばれてきたものを、急いで切り、口に運んだ。
根性があるピッツァである。
チーズやトマトソースがかけられているところがしなっておらず、モチモチとして、実に香ばしい。
食べていると自分が窯の中にいるような気分になるほど、香ばしい。
歯が喜んでいる。
鼻が喜んでいる。
これぞピッツァである。
コルニチョーネも膨らみ過ぎず、ほどよく小麦の甘い香りを漂わせる。
マルゲリータは、トマトとバジルとチーズの境目なき調和が美しく、まな板を使わず、生地の上でニンニクを薄切りにして焼く、マリナーラは、ニンニクの溌剌とした香りが興奮させる。
生地を伸ばしているのを見ていると、素早く力強さがあるが、赤ん坊の頬を触っているような思いやりと愛情がある。
そして焼く前に、打ち粉をパッと投げ入れて火加減を見るのがかっこいい。
生地作り、手つき、大きさ、ソース、焼き加減など、すべてが理想に向かって出来上がった、均整美がある。
だから止まらない。
いつまでも食べられてしまう。
特別に作ってくれた、リコッタとモッツァレッラのピッツァも美味しかったよ。
「ピッツァを食べるためだけに、僕は那覇に行くんです」。
ここを紹介してくれた人がそう言っていた意味が、やっとわかったよ仲村さん。
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