東京とんかつ会議224回 御徒町「かぶう」特選「特上ロースカツ(まる豚)」3828.円
【肉3衣3油2キャベツ(紫キャベツ) 3ごはん3味噌汁 2お新香2ソース 2特メンチカツ1 総計21点 各項目3点満点特記1点総計25点
元BAKEの取締役が、西荻窪「とんかつけい太」の店主とタッグを組み、立ち上げたとんかつ屋。4月25日に開店した。
「もう普通のとんかつには戻れない」がコンセプトだという。銘柄豚は、岩中部、まる豚、東京X、三右衛門の4種類が用意されるが、日によっては全種類はない日がある。
訪れた日は、まる豚と東京Xのロースの2種類の入荷ゆえ、まる豚の特上ロース(上は180g 特上はリブロースで200g)をお願いした。
とんかつは、一切れだけ手前に断面を見せて置かれる。衣は中粗だが、軽く揚がり、サクサクとして小気味良い。十分に休ませてから切っている為、網との設置面も湿気っていない。
揚げ油はラード100%で、とんかつを口に運ぶと、甘い香りが漂う。
栃木の「ほそや」が生産するまる豚は、肉質がきめ細かく、脂もきれいに溶け、甘い香りが楽しめる、優しい味わいの豚である。
ただしやや加熱が弱く、一部脂下の筋が噛みきれない。中心部も、もう少し加熱した方が、肉の持ち味が引き出されるだろう。そのためラード100%はいいのだが揚げ具合という点で、油を2
とした。
羽釜で炊かれたご飯(当日はつや姫)は、香り高く、甘い。豆味噌を使った具なし味噌汁は、濃厚なうまみがある。とんかつを生かすために、あえて具なしにしたのがいい。
キャベツは細く甘い。ただしトリュフドレッシングは、ケミカルな香りが立つので、ソースをかけた方がいいだろう。
ソースはやや甘め、お新香は、いぶりがっこほか四種のお新香のみじん切りにマヨネーズを合わせたもの。それ自体は酒のつまみとしてはいいが、とんかつの味をリフレッシュさせる役割としては、味が強い。
メンチカツは、切っても半透明の脂汁が出ず、肉の香り高く、おいしい。