東京とんかつ会議22 五反田「あげ福」の極上ロースかつ定食2200円

とんかつ会議 ,

東京とんかつ会議21あげ福
五反田「あげ福」の極上ロースかつ定食2200円
<肉3、衣2、油2、キャベツ2、ソース3、御飯3、新香2、味噌汁2、特記なし 計19点

行列の絶えない「ミート矢澤」が今年四月、とんかつ屋を隣にオープンさせた。モダンで清潔感に富む店内、スマートな店員に若い客層と、従来のとんかつ屋とは一線を画す雰囲気で、確実にとんかつの時代がきていることを感じさせる。
「極上ロースかつ定食」は、低温から揚げ、中心部をロゼに残さない均一の仕上げ。肉質はきめ細かく、ほの甘みと共に、噛む喜びを感じさせる。端の脂も良く火が通って、キレもいい。衣は中粗でサクッと揚がっていて香ばしい。衣がややはがれやすく、やや油切れが悪い点が気にかかった。また切り幅が均等でない。いい肉で、理想のとんかつを揚げようとしている姿勢がみられるだけに、今後は改善されていくことを期待したい。
添えられるのは、トリュフ塩、ジンジャーおろしソース、とんかつソース。トリュフ塩は面白いが、香りが薄く、衣の香りに負けてしまうのが残念。このトリュフ塩をキャベツにかけると、俄然引き立った。ジンジャーおろしソースは生姜焼きのイメージで考えられたのだろうが、肉を生かすには至っていない。逆にソースが素晴らしい。甘、辛、酸のバランスが取れていて、甘みが舌に残ることなくすっきりとして豚の甘みを生かす。
豚汁は、甘めの味噌を使った独特の味わい。キャベツは切りたてではないが、みずみずしさがある。お新香は、蕪と壬生菜、ご飯は香りよくモチッとして甘みがあり、大変おいしい。
店員の心配りがよく、とても快適に過ごせる。