東京とんかつ会議2 お茶の水「ぽんち軒」の特ロースかつ定食2120円
<肉3、衣2、油3、キャベツ3、ご飯3、新香2、味噌汁3、ソース3 特記1【塩】、計23点>
厚切りとんかつで、一説によればとんかつと名乗った元祖とされる今は無き「ぽんち軒」を名乗る辺り、とんかつ愛十分。料理人は、恵比寿「かつ好」と、赤坂「フリッツ」出身の強力タッグ。
断面が肉汁で艶やかな「特ロースかつ」は、肉がきめ細かく、豚肉の甘さ十分。衣は粗目だが、ザクッという食感ではなく、ふわりと軽やかに揚げられている。
ゆえに衣がアゴに刺さるようなことはない。
中粗の衣も、このように揚げてくれれば、衣が主張しすぎることなく、肉を活かす。
ただし下面の網に置かれた部分がやや蒸れて、痛快な衣の食感を失っているのが残念。
別添えのキャベツは甘く、この店特有のウースターをかければ、何皿もおかわりしたくなる。
輝くご飯、根菜の香りが溶け込んだ豚汁、共に上等。ロースは、甘辛さが際立つとんかつソースよりウースターの方が、豚の甘さを際立たせる。また複雑味を持った塩も素晴らしい。ナムル風新香は、それ自体はいいのだが、とんかつには、シンプルな糠漬けなどの方が、後味がいいように感じた。