東京とんかつ会議1 池上 「燕楽」のロース定食2000円
<肉2、衣3、油2、キャベツ3、ソース3、ご飯2、新香3、味噌汁3、特記1【ポテトサラダ】、計22点>
ご家族で営む、温かい空気に包まれたとんかつ屋。若きご主人は御成門「燕楽」が修行先。肉は平田牧場の三元豚、米は駒ケ根のコシヒカリ。
「とんかつ定食」1200円と「ロース定食」2000円を注文。胡瓜、大根、蕪(蕪はロース定食のみ)糠漬けの漬け具合がよい。根菜がたっぷり入った豚汁も上等。「とんかつ定食」はヒレ風丸いカツが三枚。
きめ細かい衣を噛めば、肉が充分に甘い。この価格でこの肉の質は見事
。次に「ロース定食」。肉がうっすらと汗をかき、切り口から肉が盛り上がっている。肉汁をぎりぎりまで閉じ込めて揚げている証拠だ。
二つの鍋で揚げるかつは、やや突っ込んだ揚げ方で、衣が茶色い。ラードの香り高き衣はきめ細かく、肉に密着して、サクッと噛めば、包まれるように歯が入っていき、甘い肉汁が滲み出してくる。
揚げ切りよく、軽い食後感もラードの質の高さを感じさせる。ただ若干肉に蒸れた感じがあるのが気になった
近い将来さらなる上のとんかつがお目見えすることに期待したい。甘酸のバランスの取れたソースもいい。注文ごとに手切りされるキャベツは、みずみずしく甘く、都内随一だ。定食につく自家製マヨネーズのポテトサラダもおいしい。