高知「龍の膳」

本当の胡瓜、本当のメロン。

食べ歩き ,

太く長く、重い。
「こん胡瓜やないと、おいしくないき」と、ゆみ姉さんはいう。
作ってくれた胡瓜もみの酢の物は、「パリパリッ」と、隣の人が噛んでる音が聞こえるほど、威勢がいい。
この痛快な音こそが、うだる夏を吹き飛ばしてくれるのだ。
そしてもう一つ取り出したのが、マクワウリ である。
「子供の頃は、親がこれがメロンと言っていたんやけど、大きくなって本物のメロン食べた時に、騙されていたことを知ったんです」と、ゆみ姉さんは笑う。
噛むと、うっすらと香るメロンの香りが、甘くはないのに、甘いように感じさせる。
確かにメロンとは程遠いけど、甘くないからって食べないのは、マクワウリ に失礼だ。
高知「龍の膳」にて