世界最強のカツカレーである。
豚肉は、400gの骨つき松坂豚ロース肉を寝かせ、旨味を引き出してからカツにする。
カリッと香ばしい衣に歯を立てれば、豚は肉汁に富んで甘く香り、脂はきれいに溶けていく。
もうそれだけでうっとりとなるのは必至だが、カレーがまた上等極まりない。
ソースは酸味が太く、キレがあり、複雑なスパイスが優雅に香る。
フランス料理店ならではの贅沢かつ丁寧に取られたフォンのうま味に、気品がある。
光り輝くご飯も、米粒が際立ち、甘く香って、幸せを運んでくる。
さらには今時、カツだけでもこの価格はするというのに、実にお値打ちでもある。
ああ、これ以上何を望むというのだろう。