噛んでも噛んでも、味が失せることはない。
脂の甘い香りは少ないが、赤身に根性があって、人間に甘えようとしない。
新保さん、フィレンツェにきて当然ながら、キアーナ牛のビステッカを食べましたよ。
場所は「Da Burde」という食堂です。
ガリっと焼かれた肉の表面に歯を立てれば、いきなり味が噴出するのではなく、次第に味が膨らんでいく。そんなステーキでした。
渡辺シェフや高橋シェフに比べたら、そりゃあ焼きは甘いです。
塩気の塩梅も弱いです。
でも日常食としての強かな、たくましさがある。
これをとてつもなく、豊かな味のローストポテトや白いんげん豆、くったくたになりながらも味に濃さがある、ほうれん草と食べ進む。
しかも、前菜にズッパ三種類食べて、キャンティクラシコ一本飲んで、３人で約１５０００円、これゃマメ部の伊藤君と大至急行かなきゃなれいませんね。
フィレンツェだけど。