仕事で辛いことがあっても(幸いそんなことは最近ないが)」、ここに来ると忘れちまう。
「人生って悪くない」。そう思わせる食堂である。
先日は二人で行って、「今日はメインを何か食べよう。だから今日は1.5、2、1の夫人で臨もうと決めた」
前菜は、シチリア風カポナータだが2種盛りではなく、佐藤と赤ワインヴィネガーが入った、アグロドルチェを一つだけもらい、花ズッキーニとイカのフリットを頼む。
プリモピアットは、「プロンテ産ピスタチオとアサリ、レモンのスパゲットーニ」。
アサリの滋味、崩したピスタチオの香りと食感、レモンの爽やかな香りと酸味という三者が、見事に一体化して新しい天体を作り、それが太めのパスタにからむ。
これを考えた人は天才ではないか。
そう思えるほど、一口食べた途端に快哉を上げた。
もう一つは、「シチリア風ケッパーとアンチョビ、トマト、リコッタ、オリーブのスパゲットーニ」。
これまた様々な味わいが丸く一つとなり、パスタと見事に馴染んで、穏やかdc会複雑な味を生み出す。
思わず「おかわり」と言いたくなる。
やはりつとむちゃんの作るパスタはうまいや。
メインは、「純情牛ザブトンのグリル」。
純情牛は初めて聞くが、岩手の牛らしい。
いやらしい脂は少なく、噛み締める喜びがある肉をかじりながら、追加でフライドポテトを頼み、赤ワインをぐびぐび飲んだ。
ドルチェにはいかず、食後酒を2杯ほど飲んで、店を出る。
人生を楽しむとはこういうことだ。