ペルシュウの余韻。

ポエム ,

薄く切られた生ハムは、甘い香りを漂わせ、唇にそっと触れた。

塩気が来た。

熟れた濃い滋味が来た。

しかし尖っていない。

なんと優美な味わいだろう。

うま味が濃密なのに、澄んでいる。

噛むほどに、うま味は口を満たし、食欲を掻き立てる。

やがてようやく喉に消えると、後には、甘やかな香りだけが残された。

顔をだらしなく崩させる、とても淫靡な余韻だけが残された。

岐阜関市、BON DAMONのペルシュウ。