「フグのプルコギ作るけど来ない?」ホールちゃんの鄭さんから電話があり、急遽人数召集したのが数週間前。
でも、あの辛い味にまみれてしまうとフグの意味があるのだろうか? という疑問も湧く。
しかしそこは天下のフグであった。
辛いヤンニョムの中にフグの味がにじみ出て、何ともうま味豊かなプルコギと相成ったのである。
さらにぐりっとフグの身を噛めば、そこには確かにフグのフグたる滋味があって、それまでさんざん焼肉を食ったことなど忘れて、一同皿に突進するのであった。
そのコーフン状態を見た鄭さんは、「じぇんぶ食べちゃためだよ、そのタレ残しといてね」という。
そして厨房に持って帰った。
フグのスープに目を細めていると、湯気を上げながら、フグのプルコギソースで作ったビビンバが登場した。
ああ、ご飯に絡んだソースがたまらん。
そして残していたソースにご飯を少しずつ突き崩し混ぜるも、たまらん。
さらには、韓国のりにのせ、ソースをちょいとかけて巻いて、あんぐり。
ソウルの人もあまり知らないという、プサン名物、フグのプルコギここに極めり。