ネパール二日目終了。
まだダルバートは、食べていない。
二日目の夜は、タメル地区にある創業1971年というチベット料理の店「UTSE」に行った。
店に入ると、チベット僧が数人で食事をしていた。
まずは郷に入り、伝統的な酒トゥンバを頼む。
甘く酸っぱい酒で、自体は美味しく飲み飽きないが、料理の友としては合わないと思う。
前菜の茹でたじゃがいもの炒めは、ケチャップを使っていて、味わいは町中華の酢豚の味付けに似ている。
続いて血のソーセージ「ギュマ」である。
本当はヤクの血と米で作るそうだが、これは豚の血を使い、砕いた米が入っている。
ブーダンノワールと変わらぬ味わいで、食感はいささかポソっとしていた。
さらに桃が2種類、茹でモモと焼モモである。
トマトチリマサラをつけて食べるが、焼モモは卓上に置いてあった醤油とラー油とニンニク酢で食べてみる。
さらにそこへマサラを混ぜたら、モモが生きてきた。
さて本日のメインは、チベットの寄せ鍋料理、ギャコックである。
優しいうま味のスープの中には、春雨、チキンの衣揚げ、ソーセージ、グリンピース、にんじん、ゆで卵、豆腐、魚団子、八角が効いた麩みたいなふわふわしたもの、水牛肉、アキレス腱的コラーゲン?、キクラゲ、魚の衣揚げ、豚バラ肉、青菜が入っている。
食べ進むに従って、具材から味が滲み出て濃くなっていくのがいい。
最後はここに、ご飯や細麺を入れて食べる。
食後はショートパスタのデザートを頼んでみた。
ショートパスタというより、小さスイトンである。
ドライフルーツ入りで、甘いココナッッツ風味に整えられていた。
食材の少ない地域でも、このように様々な工夫を重ねて、食事を楽しんでいる。
食に対する人間の熱情から生まれる知恵と愛を、考えさせられた料理だった