ザリジ。
一体何の料理なのか?
以前函館の中国料理店の定番メニューだったらしいが、今は「鳳蘭」にしかない。
中国語で書けば,おそらく「炸里脊{発音はザァリィジー)」ヒレ肉の唐揚げである。
頼むと、卵の黄身を慎重に取り出して衣を作り出した。
豚ヒレ肉を切り、衣をつけて揚げ始める。
そろそろ出来上がるかなというタイミングを見計らって、サッポロクラシックを注文した。
狐色の衣に包まれた、豚ヒレ肉が現れる。
下味がついているのと,油のコクでそれだけでも食べられるが,酢醤油辛子につけると、いっそう加速させる。
ソースでもどうぞと、書かれていたので、ウースターソースもかけてみるが、しっくりこない。
酢醤油辛子が正解である。
明治時の函館は,横浜,神戸、長崎に次ぐ華僑がいたという。
その関係で、老舗の中国料理店があったが,今は無くなり、この「鳳蘭」だけが受け継いでいるのだろう。
最後の一枚は、衣が余計についてあるやつを一枚残しておいた。
この衣だけの部分は、わびしくてうまい。
そして両面に,酢醤油辛子をたっぷりつけて、頬張った。