祖先が鹿児島ということもあって、小さい頃から「かるかん」を食べている。
だから、かるかん饅頭というのが、嫌いである。
かるかんは、あの生地だけを食べてこそ、かるかんなのだ。
あんこという余計な甘さはいらない。
かるかんの生地だけを、口いっぱいに頬張りたい。
薯蕷饅頭は好きなのに、この理屈は通らない。
通らないが、かるかんは生地こそが生命なのであるから、生地だけを食べたい。
あの最初に唇が触れた時の快感は、何度食べても、心が疼く。
赤ちゃんのほっぺにキスしたような、初々しいドキドキがいつもある。
鹿児島「明石屋本店」にて、お土産を買いに行ったのに、我慢しきれず、一個追加して、店内でいただいた。