〈ポロネーズの謎〉
「ボロネーゼ」ではない。「ポロネーズ」である。
「洋食クック」には、「ポロネーズ」と名乗る料理が2つあった。
鳥と豚があり、「チキンポロネーズ」は、チキンカツにデミグラスソースをかけた料理で、「ポークポロネーズ」は,ハンバーグを豚バラ肉で巻いてデミグラスがかかった料理との説明が添えられている。
登場した「ポークポロネーズ」は、一見ハンバーグかと思うかのような変形楕円であった。
食べてみると、薄いハンバーグを薄い豚バラ肉で巻き、フライにしてあるではないか。
つまりハンバーグカツであり、とんかつでもあるのだった。
ソースの味が濃いので、ご飯が進む。
だが食べてみて思う。
ハンバーグとしては肉が少なく、カツとしては薄肉すぎるので、食欲換気力が弱い。
そこで作った方には申し訳ないが、バラバラにして食べた。
その方が、ご飯が進む。
だが一体誰がこんな料理を考えたのだろう。
すぐに思いつきそうでいて、他に例がない。
ポロネーズとは、フランス料理でいえば「ポーランド風」のという意味で、肉や魚に衣をつけて揚げた料理を指す。
薄く叩いた豚肉を揚げたウィンナーシュニッツェルと同じ、コトレット・スハボーヴィという料理や鯉のフライ、揚げ餃子などはあるが、こんな料理はない。
店はワンオペで、快活な老婦人が一人でやっている。
推測するに、ご主人か先代がフランス料理をやられていて、その際に出会った料理をアレンジしたのだろう。
市内から離れた住宅街にあるのに、どこからかお客さんがやってきて、すぐに満席となった。
それもまた不思議である。
金沢「洋食クック」にて





