いちご煮   青森奥入瀬渓流ホテル 「ソノール」

食べ歩き

青森の郷土料理「いちご煮」である。
元々は漁師料理で、アワビや貝などを煮立て、ウニを入れた汁料理だった。
貝のエキスが出て、うっすらと白濁した汁を通して見るウニが、朝霞にかかった野いちごのようだからこの名がついたとされる。
中々風情のある名前の料理なのだが、各所で今までいただいたが、中々美味しいものに出会ったことがない。
そこへフランス料理で構築した、いちご煮である。
ウニの下には肝和えしたアワビ、貝のソースである。
このソースが素晴らしい。
軽やかさがありながら、ずっしりとした旨みの深さがあって、どこまでもエレガントが広がっていく。
それを生のウニや鮑に絡めて食べる。
もう陶然となって、僕は宙を見つめることしかできない。
青森奥入瀬渓流ホテル 「ソノール」にて。