東京とんかつ会議143糀谷「ふる味(mi)」　上ロースカツ定食1500円

【肉２衣3油3キャベツ2ソース2御飯3味噌汁２お新香３特記なし計20点】

糀谷商店街に今年4月末にできたトンカツ屋さんである。コの字カウンターをご夫婦とお手伝いの女性で切り盛られている。
とんかつには、つくば美豚SPF豚を使われている。細かい衣にサクサクと音たてながら歯を入れると、キメが細かい肉質に包まれ、甘い香りが立ち上る。
的確に加熱された肉は、甘い香りを最大限に発揮し、目を細めさせる。脂の溶け具合もいい。
ただし極微量ではあるが、豚臭さ（酸化臭）を感じたので、肉を２とした。
油はほのかに甘い香りで食欲を誘ったので、聞けばラードを使っているのだという。やや油切れが悪いところもあるが香りが胃袋を刺激する。
ご飯はモチモチとして甘く、おかわり自由のキャベツはみずみずしく、大根と胡瓜の糠漬けも適切である。味噌汁は豚汁であったが、日替わりでしじみやなめこの日もあるらしい。ソースはパンチが強すぎるが、粟國の塩とヒマラヤの塩が用意されているのでそちらで食べるのがおすすめである。
メニューの「特肩ロース定食」3000円に、たまらなく惹かれた。間違いなく次に来たときはこれだね。海外にたび立つ時、帰ってくる時も、羽田空港を利用するなら、ここに来て「とんかつ心」を満たしてもいい。
余談ながら、後から50代後半の二人連れ女性客が入っていきた。二人は盛んに食べ方の話をしている。運ばれると「端から食べるんじゃないの。真ん中からね」と言って、塩をかけて食べていた。この年代の女性にも、食べ方が定着しつつあるのか。なにやら妙に嬉しくなった。

山本氏

【肉2衣2油2キャベツ2ソース3ご飯2味噌汁2お新香3特記なし合計18点】

河田氏

肉3、衣3、油2、キャベツ2、ソース2、御飯2、お新香3、味噌汁2　19点