神様お許しください。
1週間で7回も白トリュフを食べてしまいました。
決して私から望んだわけでありません。
ああそれなのに、白トリュフはやってきたのです。
なんて書くと、ますますひんしゅくを買うかもしれませんが、事実ゆえに懺悔いたします。
パリに行くと決まった時、在住の方が、その直前に白トリュフをアルバに採りに行くと聞いた時から、嬉しい予感が始まりました。
1「etude」では、飛騨牛のタルタルがかけられいて、タルタルの艶かしい食感をした白トリュフを食べている、そんな不思議な感覚に、陶然となりました。
2その夜は、料理人が深夜に集まり、カツサンドに白トリュフを挟んだりと、狼藉を働く次第。
3「Alliance」では、マール酒で洗ったピエモンテ産のチーズのソースと白トリュフのパスタという、妖艶に妖艶を重ね合わせて生まれた、ドロドロの深き妖艶に、気絶しそうになりました。
4「L’ARCHESTE」では、先にあげたオマール、フォアグラ、とんがりキャベツを重ね、グリビッシュソースと白トリュフをかけた料理に悶絶し
5なんとデセールでも、ほうじ茶のアイス、マロンシャンテに白トリュフという、甘い甘い色気に惚れました。
6そして日本に帰ってからはもうないだろうと気を許していたら、「ブリアンツァ」奥野シェフは、北海道、上富良野30ヶ月27日のA5の頬の赤ワイン煮込みかけくれて、カベルネとのマリアージュを一層艶のあるものにしてくれました
7最後は「趙楊」で、意表を突かれました。
成都の白トリュフが、フカヒレの発酵青唐辛子煮込みに厚切り!で、かかっているではありませんか。
成都の白トリュフは、アルバ産より優しく、アルバ産がムンムンと色気を振りまくイタリア人女性だとしたら、成都のそれは、小柄で品のいいそれでいて目の奥にたまらぬ色気があって、引き込まれてしまいそうになる中国女性でしょうか。
フカヒレにまつわりついた辛味には負けてしまいますが、ソースには香りがにじみ出ていて、コーフンを呼びます。
ついでに趙楊さんに生を見せていただいたら、「ワタシは生でかじるの一番好きね」と削って手渡ししてくれたので、齧りました。
いけません。これはいけません。
これでは、体から白トリュフ香が漂って、会う女性会う女性が僕に恋してしまうかもしれない。
ああ神様お許しください。