「ここです」。
タクシーの運ちゃんが言われて降ろされた時、拍子抜けした。
予約がないと座れない人気居酒屋だというのに、さりげない。
外観は、営業していないかのような、やる気なさである。
だが店に入って驚いた。
奥までずずっと続いていて、80席満席である。
馬を食べよう。
馬レバー、馬刺し、馬ホルモンを頼むと、「ホルモンは2人前から鉄板になります」と女性店員に言われ、二人前にした。
湯気をあげて現れた馬ホルモンは、どうやら小腸だろう。
ニンニクの効いた甘辛味噌だれで炒められている。
唐辛子をかけると止まらない。
クニュクニュプリプリとして中々口から消えない、一粒で300mのグリコと同じく、一切れで酒がグイグイとのめる。
常連はもやし炒めを合わせるようだが、パスをした。
代わりに頼んだのが「ピリたま」である。
なにかというと、スクランブルエッグに一味を混ぜただけの料理であった
単純極まりないが、妙にうまい。
卵の甘さが広がると、直ちに唐辛子の刺激に襲われる。
優しい笑顔でハグされながら、頬をビンタされるのである。
そんなアンビバレントな快感に人はハマるのだろう。
酒も進む。
ということで生ビールのほか、白岳しろのお湯割りを三杯も飲んでしまった。
これから町寿司にハシゴするというのに、熊本の夜は楽しい。
熊本「五郎八(いろは)水前寺本店」にて。









