東京とんかつ会議 229回 浅草「かつや恒之助」「ロースかつ御膳」 2200円
【肉2油2衣2キャベツ3ソース2ご飯2味噌汁1お新香1特記上ヒレカツ合計16点】
「とんかつ割烹 あき山」の跡地を居抜きで、今年の2月15日開店した。実は大学の先輩である秋山さんは、70代後半で引退されたのだという。老齢化によって無くなる店がこうして同じとんかつ屋として受け継がれるのは、喜ばしい。
普通の衣を使ったとんかつもあるが、珍しい黒い衣のとんかつがおすすめということで、そちらを選択した。
真っ黒である。黒胡麻を特殊な方法で混ぜているというが、それだけではあるまい。パン粉に竹炭を入れているのではないだろうか。
低温で揚げられているのだろう。厨房からは揚油の音は聞こえず、出来上がりまでに時間はかかる。
国産豚だという肉は、優しい味わいで、しっとりと揚げられている。
黒い衣は、サクッというよりガリッとした食感で凛々しい。存在感が強いので、カツ自体はご飯換気力が高まるが、この肉に対しては、衣が勝ちすぎる。
油切りはいいが、香りは弱い。
一方これだけ厚みのある衣なのに、一分の隙なく肉と密着している点は、評価したい。
脇役陣では、紫キャベツを混ぜたキャベツがほの甘い。ソースは、ウースターおろし、とんかつソースと用意される。衣の高い存在感ゆえに、塩よりとんかつソースが最も適合した。
お新香は胡瓜の醤油漬けが極少量と寂しい。汁は、300軒近く行ったとんかつ屋では、初めての豚肉入りすまし汁であった。初期の写真はみそ汁だが、変えたらしい。やはりとんかつには、すまし汁より味噌汁の方が落ち着く。
ひれかつを単品でいただいたが、衣はきめ細かく、肉の揚げ具合も良くよかった。
突き出しの蓋つき藁茶碗で出される、出汁漬け玉子焼きといい、黒い衣といい、トマホークというTボーンカツやウースターおろしにすまし汁といい、店主はアイデアに富む方なのかもしれない。
山本氏16 河田氏17
