もはや背徳である 2012.11.14 食べ歩き , 東京 , 中国料理 , 魚卵 白子 , 甲殻類 Tweet もはや背徳である。 一人前上海蟹5ハイ分の雄の白子炒めだ。 蒸された蟹からとった白子は、少量の油と塩にて、弱火で炒められる。 炒められてこそ、本来の生を発揮する。 口の中で、唇にしなだれ、歯に粘り、舌にまとわりつく。 甘さを超えた、濃密な味わいが、精を突きつける。 もう口の中で妊娠しちゃいそうな鮮烈が、ぐるぐると回って、陶然となる。 こんなものを食べていいんだろうか。 背徳感がせりあがる禁断の皿に、にたりと笑う。 千駄ヶ谷「小熊飯店」の夜。