イルバッフォーネ

食べ歩き ,

恵比寿ガーデンプレス前の寂しい路地を入ると突き当たり。途方にくれてふと横を見れば、崖とアパートに挟まれた狭い階段が。降りてみれば住宅街。

 そこにぽつねんと佇むのがこの店だ。

 流れるは、ドゥービーやドン・マクリーン。壁にかかるは、七十年代のサンフランシスコのグループ、イッツ・ア・ビューティフル・デイのデビューアルバムだ。

 スプマンテで気分が上気し、メニュー選びも弾んで、つい頼みすぎたが、まあいいか。さあ、食事が来たぞ。
 濃厚な鉄分とタマネギの甘みが調和した、「牛レバーとタマネギのソテー香草風味」。コラーゲンと豆とねぎの甘みがとろとろに溶け合った、「豚足、白いんげん豆、パンチェッタ、ポロねぎの煮込み」という、重めの前菜に続いて、燻製の香りとセロリの香りが共演にときめかされる、「燻製鯛とセロリの自家製タリアッテレ」。

恥ずかしながら、テレビに出ます。髭の店こと「イル・バッフォーネ」もご紹介。 

番組は、日本テレビの12時からやっている「メレンゲの気持ち」。ンキッキー(おさる)のあの人に会いたいというコーナーです。かなり恥ずしい格好です。ご勘弁を

紹介したのは下記の料理

 ソーセージの旨味が舌にずんずんとのってくる、「自家製ソーセージとポロねぎのストレッツァプレティ」
 「短角牛の炭火焼き」。
 炭火で焼かれた二百グラムの肉塊は、スライスされ、ロゼ色の肌を見せている。表面にうっすらと滲む肉のブイヨン。

2005 9月

 

2018年に閉店。シェフは今、青山「テストキッチンH」のシェフとしてやられています