東京とんかつ会議 第171回 とんQ 渋谷東急プラザ店 白金豚ロースかつ膳(150グラム)(2250円)
肉2 油2 衣2 キャベツ3 お新香3 ソース2 味噌汁2 ごはん3 特記なし19点
とんかつが出る前に、まずキャベツ千切り主体のサラダが運ばれた。キャベツは、みずみずしく、人参と生姜の二種類のドレッシングもいい。
この店の良き点は、こうした脇役陣の充実だろう。
ご飯は、炊き込みご飯(当日は牡蠣ご飯だった)とコシヒカリの白米が選択でき、味噌汁もシジミ汁と豚汁が選択できる。お新香も、桜大根、山芋、白菜がたっぷり盛られる。
単なるサービスではなく、和定食としてのただしき提供をしたいという店の姿勢が現れているようで、清々しい。
肉は、白金豚とやまと豚が選べる。白金豚はプラチナポークとも呼ばれる三元豚で、肉質きめ細かく、優しい甘みがあるブランド豚である。実際柔らかく、肉質のキメも細かく、歯がすっと入っていく。
ただ少し揚げ過ぎなのか、肉の味がやや弱く、後半は肉の水分が乏しくなってくるので、そのまま何もかけずに食べるより、塩やソースの力を借りたくなる。
衣は中粗でサクッと香ばしいが、やや油を吸い込んで、余韻が重い。また油は、コーンとキャノーラ油ということで、香りは弱いものの軽やかな仕上がりが期待できる油なので、もう一つとんかつを揚げる温度や時間、油から引き上げてからの油切りを見直せば、素晴らしきとんかつ屋になると感じた。
特記にはあげなかったが、ぶりをカツにした品書きもあり、中々ご飯喚起力があって、アジに変わる魚のフライとしての可能性を感じさせてくれる。