遊佐のヤマメと胡瓜、茗荷のスパゲッティは、様々な形に切られた胡瓜に工夫があって,清流の匂いに包まれる。
自家製ベーコンとコシアブラ、山アスパラガスのぺぺロンチーノは、凝縮させた肉の濃いうまみが、山菜の苦みと呼応する。
そして赤みを帯びた肉質である山伏豚のキレイなうま味、締まった脂の素晴らしさ!
中村さんの仔羊の、品のある甘味。
山形を漂う清明な空気を吸い込んだような、静かな感動がにじりよる。
それはまさに、山形産たんでろ(山形産なんでしょう)と、問われている時間なのである。
銀座「サンタンデロ」
山形のいちご「おとめ心」とフロマージュブラン。
おとめ心とはちょっと名前が気恥ずかしいが、その名に準じて、甘く媚びすぎていない。
憂いを知らない純な甘みと酸味で、フロマージュブランの爽やかさに寄り添って、山の清涼を運んでくる。