赤坂「Furuya」にて 2016.02.21 食べ歩き , 日記 , 東京 , 根菜 , フランス料理 , 貝類 Tweet 生のあやうい色気と、焼いたかぐわしさを同居させて、帆立は佇んでいる。 越冬するために甘みを蓄えたコールラビのソースをすくい、野菜類や帆立と一緒に口に運ぶ。 コールラビのまあるい優しさと帆立の色香が、一瞬で溶け合い、舌の上に陽だまりを作る。 その時である。 「まだダンスは終わってないよ」と言わんばかりに、泡になったシュークルートが顔を出し、その酸味で甘みを引き締める。 甘美な余韻を残して消えていく料理に思う。 春は、もうその先まで来ている。 赤坂「Furuya」にて