東京とんかつ会議5 荻窪「たつみ亭」のとんかつ定食1400円

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東京とんかつ会議5
荻窪「たつみ亭」のとんかつ定食1400円
<肉2、衣3、油3、キャベツ2、ソース2、御飯2、新香3、味噌汁2、特記1【上かつ定食2800円】 計20点>
父と息子で営む、どの街にもありそうな庶民的なとんかつ屋である。店構えも看板も、大上段に構えることなく、値段も庶民的ながら、質の高い肉を活かす仕事が光る、愛すべき店だ。
食べてまず感じるのが、衣の香ばしさ。カリッと揚げたきめ細かい衣は肉に密着して甘く香り、特に豚肉の脂の甘い香りと出会って、惚れ惚れとさせる。脂身の部分は、もはや塩もかけず、素のまま食べてもご飯を呼ぶ力が、あるくらいだ。肉は突っ込んで揚げるため、脂身以外がややぱさつくので2としたが、この価格なら十二分すぎるくらいである。融点が低い脂は、甘い香りだけを残して、するりと溶け、後口のキレがいい。ロースを食べる喜びがある。
甘酸っぱいとんかつソースは、卓上に置かれるが、衣を生かすためにジャブジャブかけないでほしいという想いも込めて、「浸けてお召し上がり下さい」と小皿に注がれる。
胡瓜、白菜、小梅のお新香も、カツの合いの手として実にいい組み合わせだ。豚汁は、やや調味料の旨味が気になるものの、たっぷり入った根菜とネギの香りがいい。ご飯も、最上ではないが、良質。
特記に上げた「上かつ定食」も是非。30分かけて揚げられる、厚さ4・5㎝、300gのとんかつで、優しい、甘みある豚のジュースがあふれ、このSPFポークの魅力を存分に味わうことのできる逸品。
「たつみ亭」には、うまい豚肉を食べさそうという心根がある。気軽でおいしい。こんな店が各駅にできたら、もっと東京のとんかつ水準も上がるのになあ

 

山本氏

<肉2衣3油3ソース3キャベツ2御飯3味噌汁3お新香3>【特記ポテトサラダ1】計23点

河田氏

肉3、衣3、油3、キャベツ2、ソース3、ご飯3、新香2、味噌汁3、計23点