出汁巻玉子のサンドイッチは、攻めてこない。
スクランブルエッグのサンドイッチは、パンに歯がめり込んで、玉子に到達した瞬間、むりむりっと玉子の優しい甘さが攻めてきて、ハハハと笑ってしまう。
しかし出汁巻玉子サンドは、攻めない。
パンの味わいに、バターのコク、そして玉子の甘みが順にやってくるのだが、その後ふっと肩の力が抜けるのである。
この辺りが出汁巻玉子の存在感であり、パンやバターに勝とうとしていないところがけなげであり、日本人としてはほだされるのである。
控えめなのに、バターやパン、胡椒までとも、「一緒に仲良くしてね」と言って,
一体感を生んでいる。
この引いた美学が後を引き、これはこれで、もう一個食べたいよーとおねだりしてしまうのである
そうこれは、本所吾妻橋、「船生」さんが作ってくれました。
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出汁巻玉子の
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