青味が活き活きと胸に迫ってくる

食べ歩き ,

青味が活き活きと胸に迫ってくる。
各野菜を別個に食べるより、青い香りが強く、感謝を呼ぶ命の味が強い。
小松菜、ほうれん草、ブロッコリーの茎、菜の花、高菜を、細かく刻み、唐辛子とともに胡麻油で炒め、すり胡麻と胡麻を混ぜ込んだ料理である。
不思議なのは、炒めてあるのに炒めた感覚がない。
みずみずしくシャキッとしているのに、それぞれの香りと甘みが凝縮している。
それもまた技なのだろう。
青い葉の滋養が、体に染み入って、細胞が喜んでいる。
これを後で炒飯に仕立ててもらった。
やはり。当然といおうか。
単なるほうれん草炒飯とは違う、青野菜の深みが米と出会い、米も喜んでいる。
喜びに、舌も楽しく踊って、笑顔生む。
ああたまりません。
「趙楊」の前菜の一品。