暦の会に出席できなかった畑社長と瀬川先生に、ジョンティ・アッシュにて還暦のお祝いをしていただいた。
アオリイカも、鮑も仔牛も、進藤シェフの命の気配を残したキュイソンは適妙で、心が弾む。
アオリイカは、生でも加熱されすぎてもいずに、甘さが最大限に引き出されるほどのよさで、隠し包丁を入れた食感がエロく、トマトの柔らかな酸味とペルノーの香りをまとって、エレガントな味わいに昇華している。
蒸してからソースとココットで加熱したという鮑も、肝のソースと自然に抱き合い、海の豊穣を静かに伝える。
仔牛は、クリッとした筋肉と筋の食感が生かされて、つたないうま味を盛り立てる。
失礼ながら、進藤シェフの巨体に似合わぬ繊細な料理に、にやり。
還暦のお祝い
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