熊本「鮨中村」

薄くを厚く。

食べ歩き ,

  • 2長崎やいと鰹 ミソダレ

  • クエ

  • 4カンパチ

  • サワラ

  • 6赤ウニ

  • 6赤ウニ

  • 7中トロ

  • 7中トロ

  • 7中トロ

  • 8アジ

  • 9茶碗蒸し

  • 9茶碗蒸し

  • 10長崎車海老

  • 11アオリイカ

  • 12いくら

  • 14アナゴ

  • 15干瓢手巻き1

  • 16玉子焼

  • 15干瓢手巻き

変わった握り寿司だった。

切り身を切られる時、随分と薄く切られるなあと思っていたら、二つに折る。

もしくは重ねて握られるではないか。

酢飯に二枚の切り身が、おぶさっている。

親亀の上に子亀ではないか、懸命に乗っているようで可愛らしい。

「うちの酢飯はやや柔く蒸していますので、鮑とかタコとか、どうやっても水平になってしまうのは馴染まない。そのため薄く切ったものを重ねて、包み込むように握っています」。

いかにも誠実そうな性格がにじみ出た中村さんはそう言われた。

クエもさわらも、トロもアオリイカもそうして酢飯を抱き込み、仲良く口の中で舞う。

寿司で最も大切なことは、酢飯とネタの合一だと思う。

その意味でこの寿司は、別の意義を見出したのではないだろうか。

もちろん、そんな小難しいことを考えずとも中村さんの寿司は、すっと口の中に入り、ふんわりと消えていく、優しい優しい寿司なのである。

造り

★長崎やいと鰹 ミソダレ

ネギと味噌と甘み いい脂が去っていく

握り 酢飯は赤酢

★クエ

軽く炙って、薄く切ったものを二つ折りにして、煮切りとすだち。

ふわりと歯が入るが、シコッと弾む。うまみが湧き出る。

★カンパチ天草

定置網 これも二つに折って。

脂がきれい。

★サワラ 大矢野 上天草

藁で焼いて 香り 柔らかなあまみ

★赤ウニ 天草 石深

濃厚。

★中トロ カナダ

薄切り3枚重ね。

★アジ 有明海

芽ねぎと生姜、わさびかまして

いかっている

★茶碗蒸し

餅 海苔 クエの肝

★長崎車海老

エビの温度に合わせて、ここからシャリがさらに暖かくなった。

★アオリイカ。

品のある、圧倒的なあまみ。

★いくら

フリ柚子

★津島の穴子

★干瓢手巻き

海苔は熊本河内町

★玉子焼き

鯛のみ作った上品な味わい

熊本「鮨中村」にて。