東京とんかつ会議83
浅草「二代目遠山」上ロースかつ定食1550円
【肉3衣3油2キャベツ2ソース3御飯2味噌汁2お新香1特記カキフライ計19点】 
各項目3点満点特記1点総計25点

　活気溢れるとんかつ屋である。常連らしき老年男性客、家族連れ、女性二人組、フリの男性客と様々な客層がとんかつを楽しんでいる様子がいい。やはり浅草はとんかつの街なのだ。山本さんが愛した「河金」が無くなっても。この店や、以前取り上げた「すぎ田」、「ゆたか」、「あき山」、他にも「やまと」や「桃タロー」など多くのとんかつ屋が賑わいを見せている。
　清潔感あふれる店内で、おかみさんの快活な接客で食べるとんかつは心地よい。上ロースは肉がきめ細やかで、しっとりと揚げられていて、噛み締めればほの甘い豚肉の香りが伝わってくる。細かい衣もサクサクと音を立て、肉とのバランスもいい。ただやや揚げすぎで、肉に若干火が通り過ぎて食事の後半になると肉に力がなくなっていた点と衣が剥がれ気味な点を感じ、油を２とした。油自体はラードのコクと香りそれに、ヘットの甘い香りをまとって美味しい。
　キャベツは十分みずみずしいが、やや粗い。ご飯は柔らかめで、味噌汁はもう少し香りが立つとより良くなるだろう。またお新香は、卓上に置かれた取り放題のきゅうりの漬物だけでは、いささか寂しい。カツやソース、ご飯を考えて、もう一工夫あればより輝く定食になるだろう。
　丸々太ったカキフライは、エキスに富んで素晴らしい、おすすめである。
　

山本氏

【肉3衣3油3キャベツ2ソース3御飯3味噌汁2お新香2特記黒豚ヒレ1計22点】

河田氏

【肉3、衣3、油3、キャベツ3、ソース2、ご飯3、新香2、味噌汁2、計21点】