東京とんかつ会議115 東京駅「黒かつ亭」特上ロースかつ定食2390円
【肉2衣2油1キャベツ2ソース2御飯2味噌汁2お新香1特記なし合計14点】各項目3点満点特記1点総計25点満点
鹿児島に本店がある、黒豚とんかつのの店だという。人気のようで、店は14時過ぎだというのに満席で、場所柄、男性客、家族連れ、女性二人連れと、様々な客層が、とんかつを楽しまれている。
「特上ロースかつ定食」は、“一頭で6切れしか取れない部位”を使っているということで、「肉が厚いため、お時間をいただきます」と書かれている。
運ばれてきた肉を見たところ、肩ロースよりの部位だろう。脂が二層になっている。背脂の方は、かなり切り取られてから衣をつけられている。メニューには、肉はもちろんのこと、パン粉、ソース、米へのこだわりが書かれていた。
運ばれてきたとんかつの断面は、うっすらと汗をかいた美しい姿である。肉は黒豚らしい甘い香りがあっていい。揚げ油は、あっさりとした香りの薄い油である。衣は中粗でサクッと揚げられている。
油の評価を1と、厳しくつけた。いつものように真ん中のかつの脂側から齧りついた。肉はいい。しかし脂と脂下の筋に火が通りきっておらず、食感がぶよぶよとして、香りも引き出されていない。結局噛み切れずに、残してしまったが、せっかく質のいい豚肉を使っているのだから、もう少し気を入れて揚げて欲しいという願いも込めて、あえて油(揚げ方として)1にした。飲食店では、食べにくいものを出してはいけない。ただし揚げ方難しく気が使うリブロース系と違い、通常の低価格のロースカツでは、事情が違ってくるのかもしれないので、今度確かめようと思う。
ソースは、自家製黒ソースととおろしポン酢、ゆかり塩が皿に入れて出される。カレーのような香りがほのかにする自家製黒ソースは、かなり甘い。
キャベツはおかわり自由。こういう繁盛店では致し方ないが、やや乾いていた。ご飯は常に炊いているそうで、ムレ臭さなど微塵もなくいい。麦味噌を使ったであろう豚汁は、ごぼうほか根菜の香りが立って美味しい。
お新香は大根の浅漬けに、人参の浅漬け1枚と、かなり寂しい。玉ねぎと薄切り茹で豚の和え物が小鉢で出されるが、これを外しても、少しお新香を充実したもらいたいと思った。メンチも中々よいが、特記にあげるほどではないと、今回は見送った。
益博氏【肉3衣3油2キャベツ2ソース2御飯3味噌汁2お新香1 特記なし合計18点】
河田氏肉3、衣2、油3、キャベツ2、ソース2、御飯3、新香2、味噌汁2、特記 なし