「チュオタン作りましたよ」。
オモニからの電話で、深夜駆けつけた。
ドジョウを手で一匹づつ割き、骨取り、
…指先ですりつぶす。
それに北九州から来た野菜(名称不詳)
白菜と青梗菜のあいの子のような野菜と煮込み、
牛ミンチを少し。
優しい。
大地の香り一杯に
穏やかな慈愛に満ち満ちたスープ。
体の隅々まで
細胞一つ一つに、朴訥な滋味が染み渡る。
一口飲んでは「はあ~」とため息をつき
微笑みあって、同席者とうなづきあう。
粉山椒をかければ、引き締まり
生青唐辛子を入れれば、さわやかになる。
無くなっていくのが惜しい。
あともう少し。
もう少しだけ飲みたい。
みんなが思った「どじょう汁」。
月島「韓灯」夜11時半。続きを読む