心が笑うフレンチ。青山「レフェルヴェソンス」

食べ歩き ,

青山「レフェルヴェソンス」
ユーモアとエスプリ効かせた、舌と脳が活性化する料理。
心から楽しい。
香りで遊び、食感で遊び、料理名や食材名で遊び、味で遊ぶ。
食いしん坊心をがっしりつかまれたり、翻弄されたり、
いなされたりと、その拍子とリズムに楽しむ。
しかし遊び心だけではない
精密な火入れの技と感性が土台にあるからこそ、
食材の味が生き生きと輝いていて、胸を打つのだ。

名物蕪のスペシャリテは、前回より表面に焼き色がついて、
なお、かぶ自体の香りが高くなった。
蕪ということを考えた、現世、最上の料理。
味わいは詳しくは言わない。
先入観無きに食べて感じてこそ。

イサキの火入れもしびれた。
シェフ。
無理だけど、これを皿一杯食べたい。
生きているって叫びたい。

どこにもない調理のスペシャリテ、フォアグラ。
短角牛の火入れ!
パイもぎりぎりに焼いて、何より生地がうまい。

あとは、
仮借なき個性としなやかな感性、
精密な技から生まれた享楽とユーモアに
顔いっぱいで笑うしかない。