昨夜は特別にハンバーグもお願いした。
目の前で大島さんが肉を切り、きざみ叩いていく。
たまねぎを刻み混ぜ、調味し、練り、成形し、空気を抜く。
表面を焼いてからオーブンへ。
それぞれの動作に念がこもっていて、見ているだけで幸せになってくる。
肉々しいハンバーグは、すまし汁のような品のあるデミグラソースとマッシュルームの香りに包まれて、まあるい香りを立ち上らせる。
ああ、香りだけで赤ワインが飲めちゃうねと言って食べ始めたのだが、あまりの肉の滋味の濃さに没頭し、3分の2食べ終えたところで、赤ワインを飲んでいないことに気が付いた。
京橋「島」にて。