豆部等伊藤くん、以前高知のイタリアンを紹介したのを覚えていますか?
誰も頼まないのに豆のスープを作り続けている変態の話です。
その記事はなんと954のいいね!がありました。
きっとみなさん、変態が好きなのですね。
さて今度もその「トロドーロ」にやってきました。
ランチのメニュー見ると、パスタ類に混ざって「リボリータ」がある。
「パスタではありません」と断り書きをつけて。
そこで聞きました。
「ランチでこれ、頼む人いるの?」
即答でした。
「いません」。
「じゃあ夜に、たまに頼む人がいるんだ」。
「いません」。
「この器もリボリータ用に買ったんですが、今まで誰もいません」。
誰も頼む人がいないのに、自分が作りたい、伝えたい料理を作り続ける。
もう3年も作り続けているようです。
堂々たる変態です。
人の良い変態です。
「リボリータ用に、トスカーナのパンも焼いています」。
立派な変態です。
「イタリアには、正統リボリータを認める協会があって、そこの認定をいつか取りたいと思っています」。
夢みる変態は、リボリータを作り続け、つまるところ賄いとなってしまいます。
食べました。
優しい。実に優しい。
豆の甘みと野菜の甘み、そしてパンの甘味が境界線なく一つとなって、丸く丸く、舌を心を撫でる。
イタリア人でもないのに、思わず「懐かしい」と言いたくなる。
そんな味です。
「へえカーボエネロが入っているんだ」というと。
「そこをわかってくれるところが嬉しい」と、顔を崩しました。
リボリータのおいしさに敬意を評して、他の豆づくしにしました。
「黒ひよこ豆と魚介のキタッラ」に「えんどう豆ピッセロ」「いんげん豆のトマト煮」です。
どれも豆への愛に満ちた料理でした。
伊藤くん、これはいつか高知に足を伸ばせねばいけませんね。
最後に人懐こい顔での変態シェフのヤァを見てください
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