<駅弁勝負> 第44番     弁当勝負

駅弁 ,

弁当勝負。
万全の体制で臨んだのに今日も勝負にならないとおもった。向こう隣の60代後半の男性は、市販のハムサンド、前の同じく60代後半の男性はチョコクリームバン一個。
勝負師(勝手に仕掛けているのは僕だが)を無視され、バカにされている。
こちらは大船軒の「食べてよしつまんでよし酒肴弁当」に国技館の焼き鳥である。
弁当のネーミングがいい。
野菜や焼き鳥半分でビールを飲み、燻製カモやアジフライ、チーズなどで赤ワインを飲む。ハハハ優雅なり。しかし誰も挑んでくれない。
新横浜駅で20代前半フワフワ系女子が隣に座った。
靴にリボン、カチューシャりぼん、ソックスと袖口襟元フワフワ、バックはピンクである。
おもむろに何か取り出した。
おおっ。崎陽軒の「シウマイまん」である。
一度たべてみたかった。シウマイのアンと肉まんの皮の合体作品である
飲み物は不二家ネクター、桃とさくら。間違いなく合わない。
シウマイまんの蓋を取り写真を撮ってまた蓋をした。ラインでシウマイまんの写真を誰かに送った。
そのままラインすること10分、再び蓋を取りシウマイまんを食べ始めた。
親指と人差し指でつまみ、一口でゆく。
どんどん行く。結局11個をラインしながら、8分で食べ終えた。
桃とさくらは合間に飲まない。つまりデザートの位置どりだったのか。
どんな味かきになる。時刻は15時。
さらには彼女にとって、これはおやつなのか、昼ごはんなのか気になる。
普通なら勝利だか、想定外の展開に引き分けとした。