泉屋130周年特別コラボディナー〜和田さん編〜


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泉屋130周年特別コラボディナー〜和田さん編〜

鮎塩で焼いたワサビ焼きは、噛み込んで行くと、いつもとは違う味のカーブがあって、ずるりと引きずり込まれる。

レバ焼きに、白熟クリームをぬったらどうだろう。

ああ、いやらしい。レバーがのたうちまわる。まるで美人の指を口の中に突っ込まれたかのような(経験はないが).倒錯がある。

皮たまらん。鮎醤を塗った皮は艶を見せつけ、さあ食べろと誘いかける。

脂の甘みと鮎醤の練れたうま味が抱き合って、酒を恋しくなる。

うま味の相乗ながら、しつこくない。こちらの味覚を弄ぶかのように、焦らして、陥落させる。

鮎のXO醤のせられたモモ肉の山椒焼きは、味の底を深く深く掘り下げて魅了する。

そしてつくね、熟れずしの飯と腐乳のせ。肉の香りに飯と腐乳である。

豊かな肉汁に腐乳がからんで、味が複雑に揺らめきだす。

どうやら僕はついに、ベッドに誘われちやったようてある。